KNOCK
某人気アニメの東方の三賢者システム
Three Wise Machines
同じ議題を、判断の物差しが違う3つのAIに別々に読ませ、互いの答えを見せないまま投票させる。そのあと3つの意見を全部見せて反論させ、もう一度投票させる。多数決を出すためではなく、反対理由と実行条件を人間が読める形で残すための仕組み。
AIに相談すると、面白さ・儲かるか・作れるかが混ざった無難な答えが返ってくる。しかも相談した人の意見に寄る。決めるために聞いているのに、決め手にならない。ここを、物差しを分けて衝突させることで解く。3つのAIに別々の役割を持たせる。ひとつは事業の頭で、市場・売上・利益・戦略との噛み合いを見る。ひとつは実行の頭で、作れるか・工数・運用の重さ・安全性を見る。ひとつは顧客の頭で、使う人にとっての価値・使い勝手・倫理・ブランドを見る。★いちばん大事なのは最初の一手で、3つに互いの答えを一切見せないこと。見せた瞬間に同調が始まり、3つ動かした意味が消える。だから初回だけは完全に切り離して並列で走らせる。投票が出そろってから、はじめて全員に全部を見せ、反論させる。ここで意見を変えてもいいが、変えるなら理由を書かせる。変えないなら、なぜ他の意見を退けるのかを書かせる。どちらにも理由を要求するのが肝で、これが無いと「なんとなく多数派」になる。最後に、集約役が論点を整理する。★集約役には新しい事実を足すことを禁じている。3つの意見と入力にある情報だけを並べ替える役目に限る。出すのは、判定・投票の内訳・全員が一致した点・最大の対立点・少数意見・重大リスク・実行するなら必要な条件・判断前に埋めるべき不足情報・次の一手。少数意見は最後の画面から消さない。消した瞬間、多数決の機械になる。判定は7通りに分けてある。全会一致、可決、条件付き、情報不足で保留、要修正、否決、そして割れたので人間が決める。法令違反・情報漏えい・人命・支払不能・炎上・戻せないデータ消去のどれかを1つでも検知したら、投票と別に警告を立て、人間が見るまで先へ進ませない。そして最終決定はAIではなく人間が押す。AIの判定と人間の決定は画面上でも保存上でも分けてある。人間がAIと違う結論を出したときは、その理由を必ず書かせる。あとから振り返るときに効くのはそこだから。うまくいかない条件も先に決めた。3つが毎回同じ結論・同じ理由になるなら、物差しの分け方が失敗している。反論のあとに理由なく多数派へ寄るなら、同調を抑えきれていない。人間が最終判定だけ見て根拠を読まなくなるなら、目的が裏返っている。1回の審議にかかる費用と待ち時間が、AI1つに聞くのと見合わないなら、そもそも成立しない。このどれかに当たったら畳む。検証は、過去に実際に判断した案件を10件入れて、単独で聞くより判断材料が増えたかを数える。まずは社内の意思決定に使い、外に出すかはそのあと考える。
UPDATES
- 2026.09.03公開に切り替えた。呼び名は作品名を出さない形にしてある9/2の時点では、名称と見た目が既存作品を想起させるため、権利の確認が済むまで表に出さない扱いにしていた。呼び名を「某人気アニメの東方の三賢者システム」に改め、本文からも作品名と、中で使っている3系統の固有名称を一切外した。そのうえで公開に切り替えた。★システム本体は社内限定のままで、外からは見えない。中の名称・ロゴ・配色は差し替えられる設定値として持っているので、外へ出す話が具体化したときに丸ごと替えられる。前の記録(9/2「公開はまだしない」)は消していない。判断が変わったことも含めて記録なので。
- 2026.09.02仕様書(v0.1・686行)を受け取って企画に起こした。公開は名称の確認待ちで止めている同じ議題を物差しの違う3つのAIに独立して読ませ、反論と再投票を経て、人間が決めるための材料を残す仕組み。企画の軸は多数決ではなく「反対理由と実行条件が残ること」に置いた。設計でいちばん効くのは初回評価の完全分離で、ここを崩すと3つ動かす意味が消える。投票を変えたときも変えなかったときも理由を必須にする、集約役に新しい事実を足させない、少数意見を最終画面から消さない、重大リスクを検知したら人間が見るまで進ませない。この4点を先に決めた。★公開はまだしない。仕様書自身が「作品を想起させる名称・演出は社内プロトタイプに限定し、外部公開時は差し替える」「商標・著作権の確認が必要」と書いており、そこが未確認のため rightsStatus を review にしてある。名称・ロゴ・配色・判定用語は、あとから丸ごと差し替えられる設定値として持つ設計にした。開発は垂直に1本通すところから。議題入力から、3つの独立評価、初回投票、反論、最終投票、集約、人間の最終決定まで。見た目の作り込みは最後に回す。最初に確かめたいのは「3つのAIが本当に違う観点から役に立つ議論を作れるか」だけなので。
- 2026.09.02画面を管制端末の見た目に作り直した。審議している内容が、その場で流れるAIが書いている文章を、書いている最中に1文字ずつ画面へ流すようにした。終わってから一括で出すと、待っている時間がただの空白になる。3系統が同時に喋り、それぞれ「接続/解析中/応答中/検証終了」と状態が変わる。経過時間は隠さない。★仕掛けの肝は出力の作法を変えたところ。AIにJSONだけ返させると、画面に {"vote":"REJECT"… と流れて読めない。そこで先に日本語の見解を書かせ、区切りを挟んでからJSONを書かせている。前半を人が読み、後半を機械が読む。★見た目は、明朝を人が読む言葉に、等幅を機械が出す値に、ゴシックを本文に割り当てた。黒地にオレンジ、赤は警告だけ。角丸は使わず、角は切り落とすか六角にする。投票は六角形で出す。★「次にどこを押すのか分からない」と2度指摘されたので、次の一手は画面の上に1つだけ、警戒縞と流れる光と動く矢印を付けて置いた。★AI側が混雑して落ちることがある。HTTPは成功のまま本文にエラーが流れてくるので、それを見分け、待ってやり直し、それでも駄目なら別のモデルへ逃がすようにした。
- 2026.09.021本通して動かした。1回の審議は約10円・約2分。名称は「某人気アニメの東方の三賢者システム」に改めた議題を入れるところから、3系統の独立評価、初回投票、相互反論、最終投票、集約、人間の最終決定まで、実際に動く形で通した。判定は規則で決めており、AIには決めさせていない。集約役には新しい事実を足させず、少数意見は最終画面から消さない。重大リスクを1件でも検知したら、人が見るまで先へ進ませない。人間の決定はAIの判定と分けて保存し、両者がずれたときは理由を書かないと保存できないようにした。★費用は実測で1件10円、時間は約45秒(3系統は同時に走る)。最初はもう一段賢いモデルで44円かかっていたが、中身を読み比べても遜色がなかったので安いほうへ替えた。ただし安いほうは「採算が合わない」まで重大リスクに入れてしまう癖があったので、重大リスクの定義を締め直した。★途中で3回つまずいた。データベースの置き場が外から触れる設定になっていなかったこと、使っているモデルが temperature の指定を受け付けなくなっていたこと、そのモデルが既定で「考えるぶん」の出力を使うため上限が足りず返事が途中で切れていたこと。どれも実際に動かすまで分からなかった。★呼び名は仕様書のままだと作品そのものなので、外に出す面では「某人気アニメの東方の三賢者システム」と呼ぶことにした。中の名称・ロゴ・配色は差し替えられる設定値のまま持っている。